東京地区の国泰寺高校野球部OBは、年に一度の頻度で集まり、懇親会を行っています。
参加希望の方は、本HPの問合せページから、事務局にご連絡ください。
熱中症にならないよう、不要な外出は控えましょう。そんな注意喚起がなされた2023年の夏。
広島国泰寺高校野球部は、熱中症対策も万全のはず、元気に広島県大会に出場した。
一回戦は舟入高校との対戦。試合は8回終了時で1対3と敗色濃厚。
試合中盤からインターネット中継で観戦していたが、相手投手の出来からすると、
このまま押し切られるのではないかと苦しい思いでスマホ画面を開いていた。
すると9回表、国泰寺にチャンス到来、二本の適時打が出て同点、
九回裏の相手の攻撃を0点に抑え、延長戦に突入。ネット中継は一旦CMへ。
そしてCM明け、国泰寺の攻撃。突然一、二塁にランナーがいる。
しかもノーアウト。CM中に連打でチャンス到来か!と興奮。
そのチャンスをモノにして二得点。延長十回表を終え、5対3とリード。
これは勝ったなと思った再びのCM明け、十回裏舟入の攻撃。
あれ?舟入もノーアウト一、二塁のチャンスを迎えとる!なんでじゃ!
混乱のうちに気づいた。
今大会から延長戦に入ると「タイブレーク」試合の早期決着を狙い、
十回以降は両校無死一、二塁の場面から試合を再開するというルールが適用されていたのだ。
その十回裏を無事無失点で凌ぎ、そのまま5対3で勝利したのであった。
広商との試合開始の挨拶の様子
広商は、決勝戦で、広陵に敗れて広島大会の準優勝。
そして二回戦は、優勝候補の広島商業との対戦、初回から4点を奪われる苦しい展開。
打線は広商投手陣に9安打を浴びせるも得点に繋がらず。
1対8、7回コールド負けを喫した(その後広商は決勝まで勝ち上がり準優勝。優勝は広陵)。
母校の戦いとともに印象に残ったのが、初戦の舟入高校の選手たちのさわやかな姿だった。
帽子を取ると、ミディアムヘアが見えた。「野球部は坊主頭」の流れを断ち切っていた。
国泰寺の選手は全員が坊主頭。歴史と伝統にならい、チームとしての一体感を表すものとして、坊主頭で揃えるのもいい。
一方で、髪型は個人の自由という考え方は社会一般的なもの。
少子化の影響で野球をする子どもが減っている。
やるスポーツは多様化し「坊主頭にするのが嫌だから、野球を選択しなかった」というアスリートも少なくない。
髪型だけの話ではなく、森保ジャパン。栗山ジャパン。夏の甲子園を制した慶應義塾高校、準優勝の仙台育英高校。
選手をリスペクトし、思考を促し、声を吸い上げるチーム運営。
ボトムアップ型マネジメントのチームが好成績を残す時代。
母校野球部は、どう進む?
(野球部東京OB会幹事 園山(H4))
広商との試合開始前に、ノック練習を行う国泰寺高校。
女子マネージャーのノッカー2名は卒業したので、
今回は、男子部員がノッカーを務めている。
2022年夏の甲子園を目指す戦い。今年の三年生は、高校時代をまるまる新型コロナに振り回された世代だ。
練習や試合ができないストレスを抱えた選手たちが、現役最後の大会でグラウンドを駆ける機会を与えられたことは、野球部OBとして、まず安堵した所だった。
今年の国泰寺野球部は、開幕戦のクジを引き当てた。その開幕戦の舞台は、マツダスタジアム。
選手たちには、プレーするには最高の舞台が用意された。
対戦相手は、甲子園出場経験のある高陽東だった。
ここでは試合経過詳細には触れないが、結果は、0-14のコールド負け。完敗だった。
筆者は、居を構える東京から、インターネット中継で観戦した。点差ほどの力の差はないように感じた。
開幕戦、そしてマツダスタジアム。緊張感が悪い方に出て、四球、エラーが重なった所にヒットを打たれるという悪循環だった。しかし選手たちは最後まで戦っていた。コロナ禍とは思えないほどの大きな声をベンチから飛ばしていた。
その声はネット配信でもしっかり聞こえてきた。
三年生最後の夏、いつもの夏と同じように、思い切り野球ができたことは、何よりだった。
マツダスタジアムで、初戦の挨拶をする野球部員(手前)
さて筆者は大会前に、母校野球部が広島のテレビニュースで紹介されたことを、先輩から教えていただいて知った。
この放送もネット配信されており、見ることができた。
その紹介放送では「女子マネージャー二人がノッカーを務める」ことが、注目ポイントとして取り上げられていた。
ジャージに身を包んだ女性二人が、ポジションについた男子部員に向けて、ガンガンとノックを見舞っているのである。
国泰寺高校女子マネージャー2名のノッカーとしての活躍について、取材が有り、テレビニュースで紹介された。
Youtubeの動画は再生回数が11万回を超えており、インターネットネット世代にも非常に注目されている。(2022/9/2時点)
女子マネージャーがノッカー。平成初期の我々の現役時代では、想像することはなかった。
女子マネージャーは、当時常識的だった選手サポート業をこなしてくれていた。それを疑問に思うことはなかった。
けれど今は違う。
国泰寺野球部の女子マネージャーは、ノックバットを握り、内野、そして外野にまで!高い技術で、力強い打球を飛ばすのだ。
聞けば、三年生マネージャーのうち一人(大亀さん)は、中学までプレーヤーとして白球を追いかけていたという。
なるほどそのスイングは、美しい。
マツダスタジアムで試合前にノッカーを努めた大亀さん(3年生)
技術的に難しい外野フライを軽々とノックする。
内野の守備練習で内野ゴロをノックする長田さん(3年生)
マネージャーがノックを打ってくれると、全員が守備練習に専念できるので助かると、選手がコメントした。
高校野球では、女子選手の公式戦への出場登録が認められていない。安全面の問題は大きいだろう。
けれど。髪を伸ばした選手たちが躍動する甲子園を観ていると、時代の流れに乗った新しい動きが巻き起こることも、なくはないのではないかと勇気づけられる。
例えば先の世界陸上2022で、女子やり投げ銅メダルを獲得した北口榛花選手。
彼女が練習してマウンドに立てば、きっと強豪校をたじろがせるストレートを投げ込んでくるだろう。逸材は全国にいるはずだ。
近い将来、広島から「国泰寺野球部では女子選手がレギュラーに」なんていうニュースが流れてくるのも面白い。
新しい歴史を、母校が刻んでくれたら、誇らしく思うだろう。
(野球部東京OB会幹事 園山(H4))
コロナ禍が続く中、2021年7月のスポーツニュースといえば、東京オリンピック開催と大谷翔平選手のMLBオールスター出場。
そして、第103回全国高等学校野球選手権広島大会が、スタッフの方々の感染対策へのご尽力のもと、二年振りに開催されました。
母校野球部もこの大会に出場し、甲子園を目指して、活躍を見せてくれました。
【戦績一覧】
1回戦 不戦勝
2回戦 対上下高校:49-0で勝利(三次きんさいスタジアム)
3回戦 対井口高校:8-0で勝利(鶴岡一人記念球場)
4回戦 対祇園北高校:4-7で敗戦(鶴岡一人記念球場)
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(1)2回戦(対上下高校)について
二年振りの夏の公式戦は、初回から16点奪取の猛攻をみせ、試合を決定づけます。
その後も猛攻は続き、最終的には27安打+25四死球で、5回コールド勝ちとなりました。
49得点は、広島大会における一試合最多得点記録となりました。
対上下高校戦は、大会記録最多の49得点でのコールド勝ち。
(2)3回戦(対井口高校戦)について
序盤、中盤と着実に得点を積み重ね、試合を有利に進めました。
9回表にダメ押しの4得点で勝負を決めました。
投手陣は、相手の攻撃を僅か4安打に封じ完封勝ちを収めました。
対井口高校戦は、8対0で完封勝利。
(3)4回戦(対祇園北高校戦)について
対戦相手の祇園北は、2回戦でシード校の山陽を、3回戦では実力校の武田を破り、注目を集めていました。
同校とは、これまで何度も練習試合を組んできたという間柄で、互いに手の内を知り尽くすカードとなりました。
難敵相手に1回表に2点先制も、直後の1回裏に4点を奪われ、リードを許します。
しかし国泰寺は、3回表に2点を挙げ、4対4の同点に追いつきます。
拮抗した展開のなか、攻撃陣はその後もチャンスを作りますが、あと一本が出ません。
迎えた6回裏、投手陣が踏ん張り切れず、3点を奪われ4対7とリードを許します。
国泰寺は、相手校を上回る11安打を放ち健闘しましたが、4回以降は得点を挙げることができず、試合はそのまま3点差の敗北、
となりました。
敗れた翌日の中国新聞には、国泰寺の囲み記事が組まれました。
「2019年はベスト8。昨夏の代替大会はベスト16。2大会連続8強目指した国泰寺。培った団結力 誇れる夏」
と記され、その戦いぶりを称賛されました。
3回表、井上君のタイムリーで4対4の同点に追いつく。
◆広島県大会を振り返って◆
国泰寺を下した祇園北は、19年ぶりの8強入り。その後も快進撃を続け、創部39年で初の決勝進出を果たしました。
身近な学校の快進撃に、チームに残る国泰寺の1・2年生は、次は我々もと勇気をもらったのではないでしょうか。
なお決勝戦は、広島新庄対祇園北のカードとなり、12-0で広島新庄が優勝を果たしました。
春の全国選抜大会を制した神奈川・東海大相模高校や、甲子園常連の石川・星稜高校といった有力校をはじめとして、地方大会中各地の野球部で選手の新型コロナ感染が発生し、目の前の試合を戦うことができずに夏を終えるケースが頻発しました。
こうした悲しい事態が、来年こそは起きない様にと願うばかりです。
(野球部東京OB会幹事 園山(H4))「写真提供:野球部保護者会」
2020年度、第102回全国高等学校野球選手権広島大会は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、中止となりました。
全国の高校球児と同様に、母校野球部の現役選手たちにとっても、大変厳しい決定となりました。
広島県高等学校野球連盟では、感染拡大予防に注意を払いながらの代替大会実施を検討。
その結果、独自大会として、令和2年夏季広島県高等学校野球大会を開催するに至りました。
大会運営サイドからは、感染予防として、細かな運営指針が示されました。
スタンド観戦については「原則として無観客試合」「野球部員と、3年生部員1名につきその保護者2名までが入場できる」といった規制が設けられるなど、いつもの夏とは違う、寂しいスタンド風景となりました。
試合終了後も、球場外ではおなじみの光景である「3年生引退セレモニー」は禁止され、選手、関係者、保護者は速やかな帰宅を求められていたようです。
試合については、ベンチ内の消毒といった基本的な感染対策に加え、4回戦までは「試合時間2時間を経過した場合は次の回へ入らない」という独自規則が設けられました。
相手だけではなく時計とも戦わねばならないという、難しい戦術判断が求められる中で各チームは戦うこととなりました。
そうした環境下、母校野球部も大会に参加し、奮闘を見せました。
【戦績一覧】
1回戦 不戦勝
2回戦 対広島国際学院:6-5で勝利(県総合グランド野球場)
3回戦 対因島高校:12-2で勝利(エブリイ福山市民球場)
4回戦 対武田高校:0-7で敗戦(みよし運動公園野球場)
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(1)2回戦(対広島国際学院)について
2-5の劣勢、時間制限ルールにより最終回となる7回裏。
国泰寺は、試合を諦めることなく短打で繋ぎ、まず1点を返して3-5とします。
尚続く満塁のチャンスに、2年生の六番打者が、左中間深くに走者一掃の逆転二塁打を放ち、逆転サヨナラ勝ちを果たしました。
地元テレビニュースでは「マネージャーも後輩もみんなで涙の大逆転!」と報じられました。
広島国際学院戦は、7回裏、満塁のチャンスに、
2年生の小川くんが、豪快な逆転二塁打を放つ。
一塁走者が、本塁への果敢なヘッドスライディングで、
セーフになり、国泰寺の逆転勝利が決まった。
(2)3回戦(対因島高校)について
初回に8点を奪う猛攻で、5回コールドで勝利。ホームランも飛び出しました。
因島高校戦は、12対2でコールド勝ち。
ベンチ入りした20名の国泰寺の選手たち。
(3)4回戦(対武田高校)について
大会前から上位進出候補として下馬評が高く進境著しい相手校に対し、3回まで0-0で拮抗するも、4回に2失点、5回に4失点。
攻撃陣が沈黙するまま迎えた7回裏、ダメ押しの1点を加えられたところで7回コールドが成立、敗戦となりました。
武田高校戦は、残念ながら、7対0でコールド負け。
◆広島県大会を振り返って◆
国泰寺を破った武田高校は準々決勝の対瀬戸内高校戦も15-3で圧勝し準決勝進出。
ベスト4の戦いでは優勝した広島商業に3-5と食い下がりました。
なお決勝は、広島商業と広陵高校との対戦となり、9-1で広島商業が優勝を果たしています。
最後の夏となった3年生は、区切りの本大会の中止が六月に発表されて以降、部活動を続けるモチベーションを保つことが難しかったはずです。代替大会で精一杯プレーできたことで、次のステップに向かう切替ができたのではないでしょうか。
一方で、野球部の選手たちは、まだ恵まれていたと言えるのかもしれません。
今年の夏は、目標としていたインターハイ予選や各種コンクールが中止になってしまい、喪失感に包まれた学生はたくさんいることでしょう。
掛けるに見合った言葉は持ち合わせていませんが、部活動を頑張ってきたすべての学生の、その積み重ねてきた努力に、敬意を表したいと思います。(野球部東京OB会幹事 園山(H4))「写真提供:鯉城野球部OB会広島」
今年の夏の甲子園の広島予選は、大いに盛り上がると共に現役に対する期待が膨らみました。
母校の野球部が、準々決勝まで勝ち進んで尾道高校と対戦し、残念ながら惜敗したものの、
11年振りのBEST8入りを果たしました。
BEST8に至る戦績は、下記の通りでした。
【戦績一覧】
2019.7.13 1回戦 対三原: 4対 2で勝利(やまみ三原市民球場)
2019.7.17 2回戦 対近大福山: 12対10で勝利(福山市民球場)
2019.7.21 3回戦 対呉商: 9対 2で勝利 (しまなみ球場)
2019.7.24 4回戦 対沼田: 12対 2で勝利(鶴岡一人記念球場)
2019.7.26 準々決勝 対尾道: 1対 2で敗退(みよし運動公園野球場)
現地応援には、野球部OBを始め、多くの方が駆けつけられた様です。
その中で、野球部マネージャーOGの中神さん(S55)に観戦記を書いてもらいました。
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【中神さん観戦記】
第101回全国高校野球選手権広島大会の4回戦と準々決勝の試合の応援に駆けつけました。
連日、多数の野球部OBの方々が球場に見えられていました。
(1)4回戦について
4回戦の対戦相手は、国泰寺野球部OBの岩本監督(S59)率いる沼田高校。
母校の監督は国泰寺野球部OB岡田監督(H23)で、奇しくも国泰寺OB対決となりました。
この日の試合は、国泰寺の鮮やかな集中打と選球眼で、4回打者15人で9点を挙げ,逆転。
みごとな5回コールドゲームでした。
12対 2で、国泰寺が5回コールド勝ちを収めた
鶴岡一人記念球場のスコアボード
4回戦の現地応援参加者:
左から
中神さん(S55)、松村さん(S31)
山本さん(S58)、福田さん(S59)
平川さん(S59)、森本さん(S61)
深川さん(S59)
沼田高校の岩本監督(S59)と
国泰寺の同期・先輩・後輩の皆さん
(2)準々決勝について
準々決勝の対戦相手は、11年前にも準々決勝で対戦した尾道。
国泰寺の静川主将は「粘り強く、自分たちの野球をする」と強い気持ちで臨んだ試合でした。
国泰寺先発の上田投手の好投で、「接戦に持ち込んで終盤勝負」という岡田監督の狙い通りの展開となりました。
0対1で臨んだ8回には敵失につけ込んで同点に追いつきましたが、最後は尾道の底力に屈しました。
みよし運動公園野球場という遠方にも関わらず、多数の野球部OBや卒業生が応援に駆けつけ、
球場で配られたしゃもじを打ち鳴らし、声を振り絞って応援しました。
母校に興奮をもたらしてくれたナインの夏の戦いは、爽やかに幕を閉じました。
2019年7月6日に、野球部東京OB会を開催し、12名が集まりました。
会場は三年連続の「代官山2-3cafe」で、オーナー兼パティシエは、元カープ投手の小林敦司さんです。
今回は、野球部東京OB会を立ち上げた定森さんが、はるばる大阪からサプライズ参加してくれました。
東京OB会の立上げ時は、定森さんが、OB一人ひとりに熱心にアプローチし、最初は不審者扱いされた事も在ったそうです。
3時間の宴会が大いに盛り上がる中、一番若いH24卒の青野くんの一本締めにより、あっという間にお開きになりました。
参加者:
坂井さん(S34)、中村さん(S36)、寄田さん(S53)、堀井さん(S54)、中高下さん(S59)
定森さん(S60)、松田さん(S60)、吉田さん(S60)、今田さん(S62)、生和さん(H2)
園山さん(H4)、青野さん(H24)
2015年12月19日に、第一回全国中等学校優勝野球大会開催から100年経った事を記念して開催された
第一回全国中等学校優勝野球大会再現プロジェクト2015の再現試合に、国泰寺高校野球部OBが参加しました。
第一回大会に出場した10校の後続校(秋田高校、早稲田実業学校、宇治山田高校、鳥羽高校、
兵庫高校、(和歌山)桐蔭高校、鳥取西高校、広島国泰寺高校、高松高校、久留米商業高校)により、
再現試合が実施されました。
試合結果は次の通りでした。
第一日(2015年12月19日)
第一試合:広島中 8ー3 鳥取中
第二試合:秋田中 10-3 山田中
第二日(2015年12月20日)
第一試合:京都二中11-1 高松中
第二試合:和歌山中14-10久留米商
第三試合:早稲田実11-3 神戸二中